ここみち読書録

プロコーチ・けいこの、心の向くまま・導かれるまま出会った本の読書録。

アルケミスト 夢を旅した少年

久しぶりに読み直しました。

ファンの多い本。

アルケミスト 夢を旅した少年」(パウロ・コエーリョ 著、山川紘矢・山川亜希子 訳)

 

アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

 

何度読んでも不思議な本です。

「全部ちゃんとわかってるのか?」と聞かれたら、正直どう答えていいかわからない。

でも、小さな文庫本の中に、珠玉の言葉が散りばめられています。

読む度に刺さる場所が違っているだろうとなと思います。

 

物語の内容は、ぜひ、ご自分自身で、本書を読んでみてください。

 

宇宙を信頼する

この本で思い出すのは、2017年9月、本書を翻訳した山川紘矢さん・亜希子さんご夫妻の講演会に参加した時のこと。

 

「心配するな。信頼せよ。」

 

その日、お二人が話してくださったことの中で一番刺さった言葉です。

 

心配性の私は、いつだって心配してしまう。

こんなことをしても大丈夫だろうか。

とんでもないことにならないだろうか。

人が私から離れていってしまわないだろうか。

 

心配に襲われて私の脳内が暴走している時、

その戯言を全部吹き飛ばしてくれるだけの力が、この言葉にはあります。

 

大丈夫。きっとうまくいく。

大丈夫。自分が失敗しても、場がなんとかしてくれる。

大丈夫。みんなはちゃんと愛してくれている。

大丈夫。何かが壊れたとしても、またそこから何かが始まってゆく。

 

だから、自分を信頼しなさい。

相手を信頼しなさい。

場を信頼しなさい。

宇宙を信頼しなさい。

 

実は、これは、本書「アルケミスト」のメッセージそのものでもあります。

 

信頼して委ねたときにとてもうまく運ばれる感じは、とても心地よく幸せに満ちています。

その感覚を思い出すべく、私は、何かにつけては、この言葉を自分自身に語りかけています。

 

講演会では、他にも沢山の素晴らしい波動とメッセージを頂きました。

・悟るとは、自分が何者であるかがわかること。Who are you? What are you? に答えられること。

・本当の自分は、エネルギー、意識。

・頭、思考は本当の自分ではない。この世で生きるための道具。

・頭は詰め込むよりもスペースを残してエネルギーが通るようにしておいた方がよく働く。

・自分自身が平和でいることが世界平和に繋がる。

・自分第一で。自分を許し、愛する。人生を楽しむ。それが自分の平和に繋がる。本当にやりたいことは遠慮しない。宇宙が助けれくれる。

・自分を受け入れたときに、他人も許せるようになる。

・怖れからではなく、愛から生きる。

・皆、のんきにしていればいい。

・神様にsurrender(さらけだす)して生きていくことが女性性。日本やアメリカにはもっとこの女性性があっていい。

・「皆よいのよ、そのままで。」皆、自分のやるべきことをやっているだけ。

・私たちは愛の中にいる。

 

エリートとスピリチュアリティの交わるところ

この講演会でのもう一つの収穫は、山川ご夫妻がどんな方々なのかを知れたことでした。

当時の自分のノートには、「こんなにくだけた話しやすい方々だったとは!」というメモが残っています。

本書を含め、翻訳をなさっている本はどれもスピリチュアルなものばかり。

けれど、本の末尾にある訳者紹介の経歴からはそれが想像できず、一体どういう人たちなんだろうと不思議に思っていました。

紘矢さんは、東大法学部を出て大蔵省(現・財務省)に入省。その中で、在クアラルンプール日本大使館、国連大学、世界銀行などへの出向も経験されています。

亜希子さんは、東大経済学部ご卒業。女性の企業での就職がまだ難しい時代に、マッキンゼーなどに勤務されています。

お二人の出会いは語学学校だそうですが、キャリアの転機は、紘矢さんが大病を患ったことから。

そこから、「アウト・オン・ア・リム」を訳すなど、今の道に通ずる新しいキャリアが始まっていかれます。

キャリアを大きく転向した時に、過去の経歴を書かないという選択肢もありますが、お二人は、あえて意図的に書いているとのこと。

「だって、その方がみんな怪しがらずに読むでしょう?」と、いたずらっぽく微笑みながらお話なさる様子に、私も思わず笑いながら、ハイキャリアを上手に使っていらっしゃるんだなと思いました。

お二人の今の活動は、まさにCalling(天職)。

それに身を委ねて生きる姿は、力が抜けていて、でもエネルギーがあって、楽しそうで、愛に溢れている。

この日は、一緒の空間に居させていただいて、その愛を分けていただいたような気持ちになりました。

愛読書「なまけ者のさとり方」にサインも頂けて嬉しい1日でした。

 

多くの人に、このメッセージが届いてゆきますように。

 

この講演会は、CTIジャパンのCo-Activeリーダーシップ®️・プログラムの先輩・広世一茶さんが熱い思いで企画してくださったものでした。

そのリーダーシップにも、改めて感謝です。

 

 

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