ここみち読書録

プロコーチ・けいこの、心の向くまま・導かれるまま出会った本の読書録。

スーツケース起業家

ポッドキャスト「独立後のリアル」の相方が、以前に番組内で紹介していた本。

スーツケース起業家」(原題:The Suitcase Entrepreneur、ナタリー・シッソン 著、タカ大丸 訳、三五館、2016年3月初版)。

 

スーツケース起業家

 

旅をしながら仕事する。

仕事をしながら旅をする。

 

本書が出版された2016年頃は、日本では、こういうに働く人はまだ珍しかったかもしれません。

コロナ禍を経て、日本でもリモートワークが普及し、どこにいてもネットが繋がるようになり、様々なプラットフォームで自己発信し仕事も見つけられるようになった今、この本のように生きている人は、世界中でだいぶ増えたのではないかと思います。

現実にはそうはなっていないけど、「そんなふうに働けたらいいなぁ」と思い描く人、というところまで含めれば、もっと数は多いだろうと思います。

住所不定で常に移動しながら働いている著者の次元には及びませんが、私自身も独立し、今は好きなところで、好きな分だけ仕事する、という形が可能な状況になってきています。

なので、本書は、多くの部分でとても共感しながら読みました。

 

時代は進み、技術も進みましたが、結局ビジネスを成り立たせていくためにやることはそんなに変わらないな、というのが本書を読んで感じたことです。

それはつまり、自分が何をしたいのか・何を創り出したいのかを掘り下げて決めてみることや、それを人に知ってもらうこと、プロとしての仕事をしながら信頼を築いていくこと、そして、一人でできることはたかが知れているので、他者の力を借りながらやること、など。

本書出版時は、SkypeやGoogle Hangoutsだったものが、今は、zoomやGoogle meetになり、さらにAIも駆使できるということに変わったけれども、根源としては同じと思います。

なので、本書で紹介されている様々なアプリやツールは、一部もう古くなっていますが、スーツケース起業家に必要なマインドという観点では普遍性があると思いました。

 

そして、「自分ができることを携えて移動しながら生きる」というのも、そこまで新しいことだったか?という気もしてきました。

日本でも、松尾芭蕉や葛飾北斎は、自らの表現を携えて各地を巡りました。さらに遡れば、琵琶法師のように、芸を携えて旅をしながら生きた人たちもいました。

そう考えると、「ノマド」という言葉は新しくても、その本質は案外昔からあった働き方なのかもしれません。

 

望めば、誰でもノマドが可能になりつつある時代。

あるいは1ヶ月だけそうしてみる、という自由すらある時代。

もはや会社を辞めなくてもそれも可能になっている時代。

 

どう働くか、どう生きるか。

その選択肢と視野と思考を広げることと、そのための具体策を教えてくれる1冊です。

 

絶版ですが、「ポッドキャスト連動型書店・独立後のリアル」にも近日中に搬入します。

英語版はaudibleなどもあるようです。

amzn.to

 

おまけ:

全体を通して自由に誘う本書において、会社員時代とは比較にならないほどの自由な生活をしている私が、一番刺さったのはここでした。

私からの一番の助言は、「あなたが規律正しければ正しいほど、もっと大きな自由を得られる」ということだ。(p.167)

耳が痛いです。自由すぎる生活の中では、ルーティンって大事、と改めて思っています。

 

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著者のウェブサイト

suitcaseentrepreneur.com

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