読書録、ときどき鑑賞録。
このブログ初めての、TVドラマ鑑賞録です。
「僕らは奇跡でできている」(2018年10月-12月、関西テレビ制作・フジテレビ系、脚本:橋部敦子)
春くらいにAmazonのPrime Videoで見ました。
テレビドラマを日頃追っていないのですが、TV放送当時は人気だったのでしょうか。
素晴らしく良かったです。
日頃、ものすごくよく頑張っているアナタにぜひ見ていただきたい。
コーチにもとてもおすすめです。
子育てされている方にも。
(本へのリンクを使っていますが、本は読んでいません。)
主人公は、大学で生物を教える相河一輝(あいかわ・かずき)。
彼の在り方に、学生や同僚の先生、家政婦、歯医者さんまでもが、じわ〜と影響されていく。
その、じわ〜が、視聴者の心も溶かします。
みんな、自分に一番厳しい
相河先生の在り方は、超マイペース。好きなことに没頭する。面白がる天才。そしてどこまでも悪気がない。
純粋な「すごい!」「どうして?」「それ、本当?」に周りがハッとさせられる。
それ本当の願いですか。
楽しそうじゃありません。
(エピソード5、育実が、自分の願いは歯科医院を経営していくことだ話すのを聞いて)
(「今はまだ足りないことがあって、成長しなくちゃいけなくて、楽しいのはその願いが叶った時です」という育実に対して)
それ、いつ叶うんですか。(エピソード5)
自分をいじめてしまうんですね。
本当はどうしたいんですか。(エピソード6、自分に厳しい育実に対して)
あなたのすごいところ100個言えます。
誰でもできることは、できてもすごくないんですか?(エピソード7)
私たちは、正しいとされること、すごいと思われることを、一生懸命、追求してしまいがち。
別に積極的にそうしたいわけじゃなかった気もするけど、気づいたらそのレールの上に乗っている。
そうしないと怒られるから。そうしないと仕事がなくなってしまうから。誰かが、社会が、それを求めるから。(正しくは、そうだと信じているから、だけど。)
いつの間にか、それが自分の人生のパターンになっていく。
好きなことしたり、楽しんだりすることに、いつの間にか罪悪感を覚えたりする。
自分をたいしたことない人間だと思い込んだりする。
誰にでもあるこれらのことを、ふっと解きほぐしてくれるようなドラマです。
順調、順調
相河先生自身も、ストーリーの中で成長していきます。
素晴らしい場面と名言が沢山あるのですが、
このドラマの肝は、祖父(田中泯)と相河先生の上司にあたる鮫島教授(小林薫)が、相河先生にとっての素晴らしいコーチになっていることだと思います。
脚本家の橋部さんはコーチなのですか? と聞きたくなるほど。
自分の中にある光を信じて関わってくれる人がいると、人はどこまでも伸びやかになり、自ら成長していく。
その微細な心の動きが、違和感なく伝わってきます。
とりわけいいなーと思ったのは、鮫島教授が、相河先生が失敗しても、誰かとぶつかっても、何があっても、「順調、順調」と言っているところ。
そうなのです。
成長の過程で人間は、失敗をするもの。挫折をするもの。
そこから学んで、また一つ大きくなる。
だから、何があっても「順調」なのです。
特に何の期待もせずに見始めましたが、話が進むごとにどんどん引き込まれてしまいました。
コーチングによって個々人や組織に起きることを言葉にするのはとても難しいと感じるのですが、それをものすごく上手に表現されているなと感じるドラマでもありました。
そんな、失敗が順調なはずないだろう! と思われた方にこそ、オススメです。
どうぞ、ほっこりしてください☺️
おまけ:エンディングの曲も良かったです。
歌詞といい、音楽といい、本作にぴったり。
「予感」by SUPER BEAVER
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