映画「大長編 タローマン 万博大爆発」を観に行って、作品中で「そうそう、こんな太郎さんの言葉あったなぁ」というのを沢山聞いて、目でも見たくなったので、ページをめくりました。
「強く生きる言葉」(岡本太郎 著、岡本敏子 構成・監修、イースト・プレス、2003年4月初版)
太郎さんの本を何冊か読んだことがあれば、ほとんどは、どこかで見たことのある言葉かもしれません。
でも、1ページに大きく、核心をついた言葉が言い抜かれている本書は、太郎さんから自分に真っ直ぐ言われているようなインパクトがあります。
構成と編集の力であるとも思います。
岡本太郎が普段の生活の中で、動き回りながら、ふっと漏らす言葉。(中略)
あっちへ飛び、こっちへ飛びするのだが、彼の生き方の筋は一貫しているから、まとめて読み返してみると独特の哲学、人生論になっている。
この本は、そういう彼の、ふっとつぶやく気配、息遣いがそのまま伝わるように構成した。(p.178、太郎のつぶやき 岡本敏子)
疲れた時、落ち込んだ時、虚しくなった時、誰かに元気づけてもらいたい時、パッと開いたらきっと今の自分に必要な言葉が、そこにあると思います。
少しだけご紹介。
感性をみがくという言葉はおかしいと思うんだ。
感性というのは、誰にでも、瞬間にわき起こるものだ。
感性だけ鋭くして、みがきたいと思ってもだめだね。
自分自身をいろいろな条件にぶつけることによって、
はじめて自分全体のなかに燃え上がり、広がるものが感性だよ。(p.24, 感性)
自分自身を責めることで慰め、
ごまかしている人が、意外に多いんだよ。
そういうのは甘えだ。惨めな根性だと思うね。(p.70, 自分を責めること)
ほんとうの調和というのは、
お互いに意見をぶっつけ、フェアにぶつかりあうこと。(p.79, 調和)
社会内の個。
純粋であればあるほど人生というものは悲劇だ。
人間はすべての矛盾のなかに生きている。
だから矛盾に絶望してしまったら負け、落ち込むのだ。
それよりも、矛盾のなかで面白く生きようと、発想を転換することはできないだろうか。(p.98, 矛盾)
孤独感にたじろいじゃって、逃避してしまっている、ごまかしてしまっているところに虚しさがあるんで、逃げない、ごまかさないで、積極的に孤独をつらぬけば、逆に人間的にひらいて、みんなと一体になることができる。(p.103, 孤独)
自分だけが独占している知識、それで威張ろうなんて卑しい。(p.110, 知識)
男も女も、一人一人では全体ではない。
向かい合って、相手を見て、
一体になってはじめて一つの全的な存在、
いわば一つの宇宙になるのだ。(p.118, 男と女)
”ほんもの”なんてものはない。
絶対的な生き方を求め、
それに自分を賭けるってことがあるだけなんだな。(p.155、ほんもの)
面白いねぇ、実に。オレの人生は。だって、道がないんだ。
だからぼくは、”本職は人間だ”と答えてやるんだ。(p.175, 人間)
太郎さんならこう言うだろうなぁ、という言葉ばかり。
知ってる。だけど、また手に取ってしまう。そんな1冊です。
この「言葉シリーズ」は3冊ありますが、装丁がとても好きです^^
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