ここみち読書録

心の向くまま・導かれるまま出会った本の読書録。

ライフ・レッスン

何度読んでも、あまりの真実の言葉に、背筋がぞくぞくする本です。

毎度、響く箇所が違うのは、きっと、人生のその時に学んでいるレッスンが違うから。

あるいは、以前の自分よりもちょっと成長して、書かれていることが実感を伴って腑に落ちるようになっているから、かもしれません。

全ての人に薦めたい、何度でも読み直す価値があると感じる一冊です。

ライフ・レッスン

  

ライフ・レッスン (角川文庫)

   

ターミナルケア(終末期医療)のパイオニアといわれるエリザベス・キューブラー・ロス医師とホスピス・ケアのスペシャリスト、デーヴィッド・ケスラーの共著です。

 

私にとっては、もともとは苦しい別離の最中に出会った本ですが、その後も大切な友人を亡くしたときなど、折に触れて読み直す本になっています。

 

人生で学ぶべきレッスンがある

人は何のためにこの世に生まれてくるのか。何のために生きるのか。人生の中でそんな問いを持つことはあると思います。こんな風に考えることもできるのかもしれません。

私たちは自分にあたえられたレッスンを学ぶために地上に生まれてきた。(p.20)

 

著者ふたりによれば、「人は死のまぎわに、目覚ましい変化をとげる」(p.364)。それぞれがそれぞれの人生において課せられたレッスンを経て、本当に大切なことに気づいてそれを手にする人たちを、著者たちは幾度も目撃しています。

そして、その観察から気がついたことは・・・

人生がわれわれに習得せよと要求しているレッスンとは、いったいなんなのか?死の床にある人たち、そしてつつがなく生きている人たちを仕事の対象としてきたわたしたちが気づいたのは、ほとんどの人間に同じレッスンの習得が求められているということだった。(p.19)

 

その、ほとんどの人たちに共通するレッスンが、本書の中身です。

死に直面するときを待たずとも私たちはこれらを学ぶことができる、死に直面した人たちから教わったことを今を生きる人たちに伝えて、よりよく生きてもらいたい、そういう願いが詰まった本だと感じます。

 

第1章:「ほんものの自己」のレッスン

第2章:愛のレッスン

第3章:人間関係のレッスン

第4章:喪失のレッスン

第5章:力のレッスン

第6章:罪悪感のレッスン

第7章:時間のレッスン

第8章:恐れのレッスン

第9章:怒りのレッスン

第10章:遊びのレッスン

第11章:忍耐のレッスン

第12章:明け渡しのレッスン

第13章:許しのレッスン

第14章:幸福のレッスン

 

各章からこれは!と思う文章をピックアップして紹介しようかとも思い、付箋を手にして読み直したのですが、どれも大切な言葉ばかりで、小さな文庫本に付箋がびっしりついてしまい、いったいどの部分を紹介したらいいのかわかりません。

是非、おふたりの言葉と素晴らしい訳のままで読んでみて頂ければと思います。

 

今回久しぶりに通読して私が感じたメッセージは、「本来の人間らしく生きよう」というようなことでした。

人間は、本来は純粋な愛であり、怒りも含めた豊かな感情を持ち、自己を表現し他者とつながることに喜びを感じ、遊びを楽しみ、幸福を享受する存在。そして自然や宇宙という、人間の力ではどうにもならない世界の中で生きている。

けれども私たちは、大人になるにつれて、自分の完全性を疑ったり、怒りや悲しみといったネガティブな感情を否定したり、自分や他者を評価判断したり、自分に喜びや幸福を与えることに罪悪感を感じるようになってしまう。自分が不完全であると感じる一方、自然の流れに任せることを好まず、コントロールしようとしてしまう。

本書は、本来人間はどんな存在なのかということを思い出させてくれると思います。

 

レッスンを学ぶことで生まれ変わる

この本を改めて読み終えた週末、(私からこの本の話をしていないのに)偶然にも、友人たちと「人は人生でそれぞれに課題を持って生まれてきているよね。」という話で盛り上がりました。

私が「学ぶのはいいけど、学び終えたら死んでしまいそうで怖い」とこぼしたら、友人の一人が「それはエゴが死ぬだけのこと」と言いきりました。死ぬのは自分自身ではなく、エゴ。「そしてあなた自身は新たな誕生を迎える」と。


そもそも冷静になってみれば、人生に課された課題は数限りなく、ひとつひとつも深く、学びきることがありうるなどと想像すること自体がおこがましいのですが、「エゴが死ぬ」というのは本当にその通りで、彼女の言葉にはっとしました。

望むと望まないとに関わらず人生に起こるすべてのことの中に、レッスンを学ぶ機会が散りばめられています。

そこで学ぼうとするならば、 自分の中の奥深くにある無意識の部分と向き合うことになります。その無意識の部分の多くは、醜いと思って自分では存在すら認めてこなかった部分や怖れの塊、凝り固まった固定観念などです。

自分の例をあげれば、例えばこんなこと:
ああ、私は愛されていることを確かめたかったんだ、もっと褒めてもらいたかったんだ、心底怖れていたのはこれだったんだ、完璧ではない自分を許せていなかったんだ。

レッスンを学ぶ過程では、こういう認めたくなかった自分の一側面を認めたり、自分を許したり、こうあるべきと執着してきたものを手放したりする体験を伴います。

すると、これはひとつでもレッスンを学んだ人ならば実体験を持って共感頂けると思うのですが、不思議なことに、自分の置かれている環境は何一つ変わらないのに、何かが崩れて目の前がぱっと開けたかのように世界の見え方が変わってきます。自分が見落としてきた数々の幸運や愛にも気づいたりします。自分自身のことも、周りのことももっと愛せるようになっていきます。

そしてその度に、自由になる。

このとき、古い物語を生きてきた自分が死に、生まれ変わって、新しい物語を生き始めるのだと思います。
友人の「エゴが死ぬ」という表現を聞いて、そうか、レッスンの度に生まれ変わっていたんだ、と腑に落ちました。

 

自分のステージが変われば学ぶべきことも変わります。

宇宙はいつも今の自分に必要なレッスンを持ってきてくれます。

一度学んだはずのレッスンも、忘れてしまっていたら、きっとまた形を変えて人生に現れます。

 

皆さんにとって、2017年はどんな1年だったでしょうか。

喜びも試練も、宇宙が何かのレッスンをご自身に伝えようとしているのだとしたら、それはいったい何だったでしょうか。

 

あらゆる経験はわたしたちを大いなる善や癒しへと導いてくれる。(中略)わたしたちはただ、あるがままの人生を生きていけばそれでいい。(p.286)

 

私自身、この1年はずいぶんと多くの無意識に向き合い、何度も、(上記の)生まれ変わるような体験がありました。

そして、もう既に2018年に向けて新しいレッスンが始まっている感覚もあります。またひとつ箱の蓋を開けることになるのかと思うと怖い気持ちもありつつ、向き合うしかないなと覚悟する感じも湧いてきています。

 

カメのようなペースのブログですが、最初の記事から早3年。こういう日々の学びを言葉にしていく大事な場所になっています。

今年も多くの方にお立ち寄り頂きましてありがとうございました。ここを訪れてくださる方々にも、何かを学んだり、新しい自分に出会う機会となっていたら嬉しいです。

どうぞ、よいお年をお迎えください。

 

来年もまたよろしくお願い致します。

 

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The Needs of the Dying: A Guide for Bringing Hope, Comfort, and Love to Life's Final Chapter

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 以下の本も、基本的には同じことを言っています。